サラウンド

Surround Sound

音声チャンネル

リスナーの前方、側方、後方の複数チャンネルまたは空間レンダリングで包囲感と方向定位を構築する音声体系。水平方向から垂直方向まで含む。

詳細説明

サラウンド(Surround Sound)は、複数のスピーカーチャンネル、マトリックス符号化、または空間レンダリングにより、リスナーの周囲に方向と環境情報を構築する音声体系である。初期の映画多声道、マトリックス四声道から 5.1、7.1、イマーシブ声道、オブジェクト音声へ発展してきたが、単一のコーデックではなく技術群を指す。

離散サラウンドは各主要位置に独立チャンネルを保持する。マトリックスサラウンドは追加情報をレベルと位相関係で少ない伝送チャンネルに折り込み、再生側で近似分離する。オブジェクト式は音源と位置のメタデータを保持し、レンダラーがスピーカー配置に適応する。これらは同一リリースチェーンで組み合わせられ、ステレオや 5.1 互換層を提供することもある。

チャンネル数だけでは空間効果は決まらない。スピーカー角度、距離、ディレイ、レベル、室内音響、ミックス内容が定位に影響する。ステレオを複数スピーカーに複製しても発声点が増えるだけで、離散サラウンド制作にはならない。アップミックスは中央やサラウンド信号を導出できるが、出力はネイティブ多声道と区別すべきである。

ヘッドフォンでもバイノーラルレンダリングでサラウンド番組を再生でき、HRTF により方向手がかりを模擬する。最終的な物理チャンネルは左右 2 つだが、多声道やオブジェクトシーンの知覚結果を担える。したがって「サラウンド」は番組とレンダリング体系を表し、スピーカー数と単純に同一視できない。